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当サイト管理人&インタビュアー Webディレクター 福田 祐太郎
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Webディレクター 福田 祐太郎

インサイト分析とは?ユーザーの隠れたニーズを探る方法とメリット

企業が商品やサービスを世に出すにあたっては、まずそれを使用するユーザーが「なにを求めているのか」を知る必要があります。

この「なにを求めているか」を調べるとき、あなたはどうしますか?アンケートやインタビューでターゲット層の声を集めるのもいいですが、実はそれだけでは不十分です。

ここでは、ユーザーが持つ無意識の本音、“インサイト”に焦点をあて、ニーズとの違いやインサイト分析をするメリットとその方法、参考書籍まで紹介。
インサイトという言葉が初耳の方から、より深くインサイト分析について知りたい方まで、ぜひご覧ください。

インサイトとは

インサイトは直訳すると「洞察」です。「洞察力」という言葉なら聞いたことがあるという方は多いかもしれませんね。
洞察力とは、物事や人などを深く観察することで、対象の本質まで見抜く力のこと。

冒頭でインサイトについて“ユーザーが持つ無意識の本音”と触れたとおり、インサイトとは、

  • ユーザー自身が自覚していない潜在的な要求
  • 人を動かす見えない心理

を表す言葉になります。

ニーズとの違い

ユーザーを動かす心理や要求と聞いて、“ニーズ”という言葉を思い浮かべた方もいらっしゃるのでは?
このニーズとインサイトの違いは、ユーザー自身が自覚しているか、していないか。インサイトは前述のとおり無意識下の要求で、ニーズは言葉で表せる要求です。

また、インサイトとよく混同される言葉に“潜在ニーズ”という言葉もあります。この潜在ニーズとインサイトの違いは、以下の例を挙げて説明していきましょう。

とある企業のターゲット層は「甘いものが食べたい」というニーズを抱えていました。企業はそのニーズを叶えるべく、ターゲット層が好みそうなスイーツを販売しましたが、残念ながらヒットせず。

実はこの「甘いものが食べたい」というニーズの裏には、「ストレスを解消したい」という潜在ニーズが隠れていました。
ストレスを感じて甘いものが食べたくなった経験は、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。

この「ストレスを解消したい」というのが潜在ニーズなら、インサイトは「ストレスが溜まっている」ことすら本人が自覚できていない状態です。

企業が目指したいのは、このようにユーザーが自覚すらしていない本音に気づかせること。そのために行うのがインサイト分析となります。

インサイト分析のメリット

ここではインサイト分析をするメリットを3つ紹介していきます。

新たなニーズが見つかる

インサイト分析をするメリットのひとつめは、新規顧客の獲得や商品・サービスの市場拡大に役立つ点です。

インサイト分析によりユーザーの隠された本音を要求として明確化させられれば、それは新たなニーズとなります。
この新たなニーズを満たすものを世に出せば、これまで接点のなかったユーザーたちを新規顧客として獲得できる可能性も膨らむことでしょう。

ユーザーに満足感を与えられる

インサイト分析により、ユーザーの隠れた要求を満たす商品やサービスを生み出すことができれば、ユーザーはどう感じるでしょうか?
自分でも気づかなかった要求を叶えてくれたものに対し、「本当はずっとこんな商品(サービス)を待っていたの!」と、大きな満足感を得ることでしょう。

ユーザーに常に満足感を与え続けられれば、ユーザーはその企業を「いつも先回りして満足のいく商品(サービス)を提供してくれる企業」と認知し、リピーターとなってくれる可能性も。
このようにユーザーに満足感を与えられるのも、インサイト分析のメリットです。

インサイト分析のやり方

それではインサイト分析の手順を解説していきます。ここでは、最近売り上げが低迷しているケーキ屋さんを例に挙げてみましょう。

仮説を立てる

まずは「なぜ最近ケーキが売れないのか」を、お店の中で考えることから始めます。開店以来ずっと変わらない味を提供し続けているのに売れ行きが悪くなったというなら、ユーザーに心境のなにかしらの変化があった、ニーズが変わった、などの理由があるはずです。

まずは企業側で思いつく範囲で、どのような変化があったのか仮説を立ててみましょう。

ユーザーの声を集める

仮説を立てたら次はターゲット層にアンケートを取ったり、インタビューを行ったりしながら実際の声を集める段階です。
「記念日など特別な日にしか買わない」「わざわざケーキ屋に行く機会がない」など、さまざまな声が聞こえてきました。

もしかすると、もうケーキは“世間からあまり求められていない存在”となってしまったのでしょうか?

分析する

話がそれますが、2019年頃から個人洋菓子店が次々に倒産しているのだとか。その理由のひとつとして、コンビニスイーツのレベルがどんどん上がっていることが挙げられるのだそうです。
しかし、スイーツのレベルでいえば、ケーキ屋が負けるはずありません。

また、コンビニではケーキが売れているのであれば、前述した「もうケーキは“世間からあまり求められていない存在”となってしまったのでは?」という推測は外れていたことになります。

となると、コンビニにケーキ屋が及ばないのは“気軽さ”と“身近さ”かもしれないという考えが浮かんできます。

ここから以下のように分析してみましょう。

  • コンビニに比べて、ケーキ屋入りにくいのではないか。
  • ケーキはもっと身近な存在だと感じてもらうべきではないか。

ここでケーキ屋の店員たちは、ユーザーのインサイトは「ケーキ屋は気軽に入りにくい」だと気づきました。

見つけたインサイトをもとに行動する

店舗に入ってもらうことができていないなら、店の内装や飾り付けで雰囲気を変え、“気軽に入れるケーキ屋”をアピールしてみるのはどうでしょうか。

「ケーキは特別な日の食べ物」というイメージが強いなら、たとえばデコレーションをもっとシンプルにする、ホームメイド感のケーキの種類を増やすなどして、身近な存在であることをアピールしてみるのもいいかもしれません。

このようにインサイトが見つかれば、具体的な行動に移すことができます。
この行動がユーザーのインサイトと合致すれば、「こういうケーキ屋を求めていたんだ!」という満足感につながり、ケーキ屋はまた以前の活気を取り戻すことができるでしょう。

ここで挙げたのはあくまでも一例です。インサイト分析をする手順のひとつとして参考にしてみてくださいね。

インサイト分析の参考書籍

最後に、インサイト分析をする際に参考になる書籍を2冊紹介します。

「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるための インサイト実践トレーニング

本書ではインサイトの見つけ方をより具体的に、実践を交えながら分かりやすく説明してくれています。
消費者の“買いたくなるスイッチ”を押すのは簡単ではありません。しかし、本書の手順に沿ってトレーニングをすれば、いままで見えなかったインサイトに直感で気づけるようになるかもしれません。

実践に使えるツールも付属しているため、すぐにインサイト分析に取り組みたいときにも役立つ1冊です。

買い物客はそのキーワードで手を伸ばす

本書では数々のヒット商品を生み出してきた大手メーカーの名前を複数取り上げ、それぞれの定番商品がぶつかった壁と、壁を乗り越えるために行った店舗実験の内容、さらに検証結果まで紹介しています。

また、インサイトを見つけるための手法としてよく用いられる、プレ・インタビューとデプス・インタビューについても詳しく解説。
インタビューでのインサイト分析を行う前に、一読してみてはいかがでしょうか?

インサイト分析で探るのは“ユーザーが本当に求めるもの”

ユーザーが口に出す要求は、必ずしも本音とは限りません。
その言葉の裏にある隠れた要求、インサイトを見つけ出すことが、ヒット商品やサービスを生み出すための第一歩です。

インサイト分析を行う上では、鋭い観察力や直感、ユーザーの立場になって想像を膨らませる力など、さまざまなスキルが必要になります。

これらはいずれも学べば身につくもの。今回紹介した参考書籍などを読みながら、インサイト分析の知識とノウハウを身につけてみてくださいね。

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