Webデザイナーに必要なスキルまとめました
今回は、未経験からWebデザイナーを目指すときに必要なスキルや資格、独学に必要な時間や、ポートフォリオ作成のコツまで一挙に公開します。
必要なスキル
まずはWebデザイナーを目指す上で、必要なスキルを解説します。
コーディングのスキル
未経験からWebデザイナーを目指す方の中には、「コーディングはHTMLコーダーが扱う分野で、デザインには関係ない」と思っている方も少なからずいるといいます。
しかし、コーディングスキルは持っているべきスキルのひとつ。コーディングができれば自分が制作するデザインが、Web上で再現可能かどうか判断することが可能になります。
いざデザインをしてからコーディングの段階で再現NGとなり、作り直すような手間を考えると、Webデザイナー自らコーディングができるほうが効率的です。
採用の場面でも、コーディングスキルを持っている方が有利に働きます。
デザインツールを使えるスキル
Webデザイナーといえば、PhotoshopやIllustratorといったデザインツールを使用して仕事にあたるもの。そのため、まずはこれらのツールを学びましょう。
どちらも使い方が複雑ではありますが、独学でも充分学べます。具体的な勉強方法は後述しますが、まずは触ってみることが大切です。
デザインの知識とスキル
デザインを制作する上で、よいデザインと悪いデザインを知ることは重要です。デザインというもの自体には正解の形はありませんが、見やすい・見にくいという判断をする上での基準はあります。
この色にはあの色を組み合わせるのがよい、アイコンの配置はこれくらい空けたほうがよいといったデザインに関する知識は、しっかり学んでおくべきです。
Webデザイナーを目指すなら取っておきたい資格
Webデザイナーを目指すにあたって、資格は必須ではありません。しかし、持っていると役立つ資格はあります。
今回は6つの資格をピックアップし、それぞれどんな資格か解説していきます。
1.ウェブデザイン技能検定
国家資格であるウェブデザイン技能検定は、Webサイトを制作する上での知識を問われる資格です。取得することで「ウェブデザイン技能士」を名乗ることができます。
レベルは3級~1級まであり、最難関の1級を受けるためには2級の合格後2年以上の実務経験があること、もしくは7年以上の実務経験が必要です。合格率は3級で60~70%、2級でも30~40%、1級ともなれば10~20%まで下がりますので、充分な事前準備が必要となるでしょう。
2.Webクリエイター能力認定試験
Webサイトを構築するために必要なコーディングスキルや、基本的なデザインスキルを問われる資格です。試験はHTML4.01版、XHTML1.0版、HTML5版に分類され、そこからさらにスタンダード、エキスパートに分かれます。
合格率はそれぞれ75%弱~90%弱程度ですので、難易度としては高くないでしょう。
未経験からWebデザイナーを目指す場合は、まずはスタンダードでの合格を目指してはいかがでしょうか。
3.HTML5プロフェッショナル認定資格
HTMLを筆頭に、CSSやJavaScriptを用いた技術スキルを問われるのが、このHTML5プロフェッショナル認定資格です。試験はレベル1と2に分かれています。レベル1は初心者向けの問題が多く、レベル2となれば専門知識が必要です。
合格率は一般に公開されていませんでした。
4.Webデザイナー検定
Webサイト制作や開発に必要な知識を問われる資格です。エキスパートとベーシックに分かれ、ベーシックの合格率は68%ほど、エキスパートでは30%弱となっています。
試験の機会は年に2回、7月と11月です。Webデザイナーとして高みを目指していきたいと考えるなら、ぜひともエキスパートに合格しておきたいところですね。
5.Photoshop®クリエイター能力認定試験
Photoshopの使い方に関する能力やスキルを認定するのが、Photoshop®クリエイター能力認定試験です。試験は、指示どおりに画像編集や加工を行ってもらい、そのスキルを問う形となっています。
試験のレベルはスタンダードとエキスパートに分かれますが、それぞれ合格率は70%程度。日頃からPhotoshopを使っている人には簡単な試験かもしれませんが、未経験でWebデザイナーを目指す方にとっては難易度が高い可能性もあります。
6.Illustrator®クリエイター能力認定試験
上記に同じく、こちらはIllustratorを使いこなせているかを認定するための資格です。Illustratorは主にグラフィック作成に使用するデザインツールですので、試験でもその能力を問われます。
合格率は70%程度で、こちらもPhotoshopと同じく試験のレベルがスタンダードとエキスパートに分かれています。
Webデザイナーのスキルの習得方法
続いては、スキルの取得方法を具体的に掘り下げていきましょう。
オンラインサービス
インターネット上には、たくさんのオンラインサービスがあります。Webデザインに役立つスキルを学べるようなサービスも多数用意されていますよ。
たとえば「ドットインストール」は、動画で分かりやすくWebサイト制作に必要なスキルを紹介してくれています。未経験からWebデザイナーを目指す場合は、Webデザインの基礎となるHTMLやCSSなどの言語に触れてみてはいかがでしょうか。
そのほか、オンラインスクールで知識を学ぶことも可能。講師とマンツーマンでレッスンを受けられる「TechAcademy」「CodeCamp」などが有名です。自分に合うサービスを探してみてはいかがでしょうか。
Webサイト
たとえば「Photoshop 使い方」とGoogleやYahoo!などの検索エンジンで調べてみてください。たくさんのWebサイトがヒットすることでしょう。
とにかくお金をかけず知識やスキルを培いたい場合は、疑問が芽生えるたびにネットで情報を検索し、解決していくという方法で学ぶのがいいでしょう。まとまった時間が取りにくい方や自分で調べて学ぶのが好きという方におすすめの方法です。
講師がいない分、ときには回り道をしてしまうかもしれません。しかし学んだことは必ず力になります。地道に続けていきましょう。
書籍
Webデザインの知識やスキルを学べる書籍は、本屋さんに行けばたくさん並んでいます。
中でも「ノンデザイナーズ・デザインブック」「なるほどデザイン〈目で見て楽しむ新しいデザインの本。〉」という2冊は、デザインの基礎を学ぶのにうってつけの書籍です。持っておいて損はありませんので、見かけたら手に取ってみてくださいね。
独学に費やす期間はどのくらい?
目安として、独学に費やす期間は半年程度にしておくようにしましょう。これだけの期間があれば、未経験からでもWebデザイナーになるための大まかな知識を得ることが可能です。
半年という期間の半分は、コーディングスキルや、PhotoshopやIllustratorの使い方を学ぶ時間にあてます。もう半分は、就職・転職活動で必要となるポートフォリオの作成にあてるようにしましょう。
特に未経験からWebデザイナーを目指す場合は、いざ知識やスキルを学んでも、採用担当者に見せる現物がありません。技術を証明するものとして、ポートフォリオは必須になります。
また、半年というのは、自分が本当にWebデザイナーになれるのかどうかを見極めるにもちょうどよい期間です。勉強が苦痛、学んだことをうまく吸収できないなど違和感を覚えたら、違う道も検討してみましょう。
転職や就職のためのポートフォリオ作成術
簡単にいえば、あなたの知識やスキルを証明するためのデザイン集です。Web業界で務めたことがなければあまり馴染みがないかもしれない、ポートフォリオの作り方をまとめました。
ポートフォリオの作り方
ポートフォリオを作成するにあたって、選択できるツールについてまず解説します。
紙かWebか
まず、紙で作るかWebで作るかを決めましょう。紙の場合は作成したデザイン集を印刷し、ファイリングするなどして採用の現場に持参し、採用担当者に見てもらうという形を取ります。Webの場合は事前にURLを送る形になるはずです。
どちらを選ぶかは好みですが、Webで作成するとソースコードも確認してもらえるというメリットがあります。
イラストソフトを使う
Webデザインよりも、イラストレーターなど絵を描くことをメインに仕事にあたりたいという場合は、イラストソフトを使ってポートフォリオを作成する方法もあります。
ウェブサービスを使う
ポートフォリオ作成サービスを活用するのも、手段のひとつ。ポートフォリオを短時間で作成できるというのが大きなメリットです。
無料で使えるもの、HTMLの知識がなくても作成できるものなど、個人の状況やスキルに合わせて最適なサービスを選ぶこともできます。
押さえておきたいポイント
最後に、ポートフォリオ作成にあたって押さえておきたいポイントをまとめました。
自分のプロフィール
ポートフォリオでは自分の作品を全面的にアピールしたいところですが、実はプロフィールも重要な要素です。
どのようにWebデザインについて学び、努力してきたかという自己PRや、Webデザイナーとして仕事にあたる上での意気込みなどを記載しましょう。採用担当者から「この人と仕事がしたい」と思ってもらえるよう、丁寧にまとめてくださいね。
コーディングやデザインなどのスキル
ただ単に「デザインができる」というだけでは、どの程度のレベルなのか分かりません。具体的に「Photoshop使用歴○年」「ブログを一から立ち上げ、運営した経験あり」など、スキルレベルが分かるような記載をします。
作品を見るだけでは伝わりにくい部分は、言葉で補うことが大切です。
自分の作品
ポートフォリオのメインは、あなたが作った作品です。作成してきた作品のなかでも、自分の自信作を載せるようにしましょう。
また、作成に使用したソフトやかかった期間、作成するにあたってのコンセプトなどの情報を添えておくと親切です。
採用担当者はそれらの情報と作品をもとに、あなたのレベルを見極めてくれます。
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